つみたて投資は毎月投資できるという前提
つみたて投資は、小額から、無理なく始められるというメリットがある一方、長期間にわたって継続投資ができてはじめて成立する投資である。
つみたてNISAをはじめて最大限続けて最後までつみたて投資をすると何年間つみたて投資をしていることになるだろうか。
答えは、39年間である。
この間、つみたて投資を続けるのである。20代で始めれば定年過ぎまでという感覚かもしれないが、現在40代だとすると場合によっては80歳を超えるかもしれない。
こうした年齢になってまで毎月つみたて投資をし続けられていると自信がある割合はどれくらいなのであろうか。
資金的な工面もさることながら、健康状態や就業状態でも個人ごと世帯ごとに状況は変わっていてもおかしくはない。今回のコロナ禍で収入が減って、毎月のつみたて投資を継続できなくなったという人もいるのではないだろうか。
つみたて投資は小額の投資でも複利の効果で資産を増やすということが前提となっている。したがって、途中で投資が止まってしまうと、その効果は落ちてしまう。ところが、当然といえば当然なのだが、つみたてNISAは投資における非課税枠のある制度であって、収入や万が一のための保障のあるものではない。この点は投資だけに興味が行ってしまうと見落とされやすい点となる。