学資保険の注意点とは

先ほど挙げたような「親が亡くなっても教育資金を準備できる」「返戻率が高い」点を魅力に感じ、学資保険で教育費用を準備する人は多くいらっしゃいます。学資保険のメリットだけでなく注意すべきポイントについても確認していきましょう。

まず注意すべき点は、途中解約などをすると、元本割れする可能性があることです。

例えば、大学の費用の全てを学資保険で準備しようとすると、毎月の積立金額である保険料はもちろん高くなります。

ライフイベントなどにより、毎月の支出が増えてしまい、積み立てを継続できなくなることがあります。その際、学資保険の満期前に解約してしまったり積立金額を減額したりしてしまうと、元本割れする可能性があるのです。

そのようなリスクがあることも踏まえ、満期まで継続可能な保険料設定にすることが大切ですね。

また、学資保険を始める際のお子さまの年齢によっては、学資保険をそもそも活用できないケースもあります。そこまでいかずとも、返戻率が低く、リターンが期待できなかったり、最悪元本割れしたりしてしまうということもあり得ます。

例えば、生まれたばかりのお子様の教育資金を準備する場合、お子様が大学に上がるまで、17年・18年といった期間を確保することができます。

それだけの年数を確保出来れば、保険会社側でも預かったお金をその期間中、運用して増やすことができ、利益の一部を満期学資金として上乗せしやすくなります。

ところが、お子様が7歳・8歳時点から学資保険の積立を始める場合、大学入学までに残された年数は10年ほどです。

10年といった期間では保険会社も運用で増やして、プラスアルファを積み上げて給付するのは難しくなるのです。

10年程度の期間があれば学資保険の契約自体は出来る会社もあるかとも思いますが、払い込む金額と受け取る金額を計算したところ、元本割れしてしまう、ということもありえます。お子様が一定程度以上の年齢になってからの学資保険契約は注意が必要です。