昨今、企業のESGに向けた姿勢への注目度が高まっています。ESGとはE(環境)、S(社会)、G(企業統治)の英語の頭文字をとったものです。今回は様々な上場企業がESG戦略を検討、実施する中で、大手電気機器メーカーのオムロンを取り上げ、同社のESGに対する取り組みをご紹介します。

E(環境):広範囲なテーマをバリューチェーン全体で取り組む

同社はSDGsが掲げるサステナビリティーの一環で、環境面では以下5つのテーマに分かれる取り組みを推進しています。

1.環境マネジメント

環境ビジョン「グリーンオムロン2020」を策定し、環境経営を推進しています。

2.気候変動への取り組み

温室効果ガス排出量ゼロを目指しています。

3.資源の有効活用

限りある資源を有効に活用するため、循環型経済への取り組みを進めています。

4.化学物質の管理・削減

化学物質の適正な管理と削減を行っています。

5.グリーン調達

仕入れ先と協働して持続可能な調達に取り組んでいます。

また、同社はグループの環境方針として、製品の企画・開発・設計から、調達、製造、流通、販売、顧客先でのメンテナンス・サービス、資源回収、再利用、廃棄に至るまでのバリューチェーン全体について、製品ライフサイクルの視点から環境負荷低減を進めています。当然、開発委託先や調達先、生産委託先、物流委託先、販売委託先と一丸となった大規模な取り組みとなり、社会的な影響も大きいと推察されます。

これらの環境に対する取り組みはSDGsの掲げる17つのゴールのうち、環境関連(ゴールナンバー:7、13、14、15)とも密接に関連しており、ESG、SDGsの両面で優れた取り組みを進めているといえるでしょう。

※SDGsのゴールについては末尾に参考情報として掲載していますので、ご参照ください。