「これは認知症かも」家族が確信した決定的なできごととは?
③ 銀行通帳の記帳頻度が増えた
母はお金に几帳面な人でした。通帳残高も常に把握していたようです。
週に1~2回の頻度で、母が家族に「通帳の記帳」を頼んでいた時期がありました。商売をしているわけでもないのに、なんでだろ?
本人曰く「入出金がなくても、残高を把握しておきたい」と。筆者はその頻度に多少の違和感を覚えましたが、その記帳ブームも半年ほどで終わりました。
しばらくして、母本人が、ほぼ隔日銀行に通い、都度10万円を引き出していたことが発覚。使い道をたずねると「家に現金を置いておかないと心配だから」と。下ろした現金は、封筒に入れて家のあちこちに隠されていました。
これが、家族の「違和感」を「確信」に変えた決定的なできごと。認知症専門医の診察を受けるきっかけとなったわけです。
【今となっては……】
認知症の人の「金銭管理」の難しさはしばしば話題となりますが、「お金への執着」もその一つ。
頻繁な通帳確認も、その一つの形だったのかも……。これが、あからさまな浪費であればもうちょっと早く気が付けたかもしれません。