老齢厚生年金「会社員ひとり分」は月額いくら?
ここからは民間の会社員が受け取る「厚生年金」の受給額事情について見ていきます。
同資料中の厚生年金保険(第1号)が、民間企業に勤めていたサラリーマンが老後に受け取る年金です。(※)。
※2015年10月、旧共済年金が厚生年金に統合された際に、旧共済年金の加入者は「第2号厚生年金被保険者(国家公務員共済)」「第3号厚生年金被保険者(地方公務員共済)」「第4号厚生年金被保険者(私立学校共済)」に区分されました。
会社員の「厚生年金保険(第1号)」みんな、どのくらいもらっているのか
いまのシニア世代が受け取る「厚生年金保険(第1号)」の分布状況(男女計)をながめていきます。
厚生年金保険(第1号)の平均年金月額14万4268円、とはいえこれはあくまでも男女の平均額。実際受け取る額は1万円未満から30万円以上までさまざまです。まさに「ピンからキリまで」といったところでしょう。
厚生年金のこのような受給額格差は、「報酬比例部分(月給比例部分)」があるためです。現役時代に稼ぎに応じた厚生年金保険料を納め、それが納付期間とともに老後の受給額に反映されるので、個人差が生じやすくなっています。
若い頃、会社員として厚生年金に加入していた場合もあるでしょう。その期間が短かった、収入が低かったといったケースでは、報酬比例分の年金が極端に少なくなることも頭に入れておく必要があるでしょう。
厚生年金の受給額が、国民年金(基礎年金)だけを受け取る場合よりも手厚い傾向にあることは確かです。ただし、実際の受給額は人それぞれ。自分がどのくらい年金を受け取れそうか、ねんきんネットやねんきん定期便で早めに把握しておきたいものです。