日経平均は衆院選を控えて小幅にもみ合う展開
2021年10月29日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より72円60銭高の2万8892円69銭でした。3日ぶりの反発ですが、上げ幅はわずかでした。
ザラ場では一時2万9000円に乗せる一方で300円超下げる場面もあるなど、衆院選の投開票を控えて方向感が出にくい動きでした。ただし、大手企業の決算発表が相次ぎ、好業績の銘柄については買いが入っています。
今週の動きはどうなるでしょうか。31日には衆院選の投開票が行われますが、現在の情勢では自民党が定数465の過半数となる233議席以上を単独で維持できるかが微妙なところです。
与野党の議席が逆転すること(政権交代)はないでしょうが、改選前に比べて大幅に減らすようであれば失望売りにつながります。ただ、若干の議席減も含めて、すでに織り込み済みという声もあります。
一方、米国では11月2~3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、量的緩和の縮小(テーパリング)開始を決めると見られています。こちらも織り込み済みで、大きな売りにはつながらないでしょう。
逆に、衆院選の投開票、FOMCのイベントを通過すれば、好業績の銘柄が素直に買われるようになるのではないでしょうか。4日にはトヨタ自動車が2021年4月〜9月期の決算発表を行います。
29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比89ドル08セント高の3万5819ドル56セントと3日ぶりに最高値を更新。ナスダック総合株価指数およびS&P500種株価指数も連日で最高値を更新しています。
主要3指数が最高値となっていることから、日本株も底堅い動きになることが期待されます。