一般社団法人労務行政研究所の「2021年度 新入社員の初任給調査」によると、大学卒は21万3003円・高校卒は17万2049円です。一方で、新卒のITエンジニア確保のため年収1000万円待遇を提示する企業が出てきたことが話題になりました。デジタル化が進むにつれ、デジタル人材と非デジタル人材の年収差が二極化進行している様子が伺えます。

日本の平均給与は、国税庁が2021年9月29日に公表した「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」によると433万円です。

その中でも年収600万円というと、ゆとりのある印象で現実的に目指している方もいるかもしれませんね。今回は年収にフォーカスして、「年収600万円」を中心に解説していきます。

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「年収600万円」全体と男女別の割合は?

さっそく国税庁「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」を参考に、年収600万円の全体と男女別の割合を見ていきましょう。

【給与階級別給与所得者数・構成比(令和2年分)】 

【全体】:5244.6万人

  • 100万円以下:442万人(8.4%)
  • 100万円超200万円以下:722.6万人(13.8%)
  • 200万円超300万円以下:814.2万人(15.5%)
  • 300万円超400万円以下:913万人(17.4%)
  • 400万円超500万円以下:764.3万人(14.6%)
  • 500万円超600万円以下:536.6万人(10.2%)
  • 600万円超700万円以下:339.5万人(6.5%)
  • 700万円超800万円以下:231.3万人(4.4%)
  • 800万円超900万円以下:145.3万人(2.8%)
  • 900万円超1000万円以下:95.2万人(1.8%)
  • 1000万円超:240.6万人(4.6%)

【男子】:3076.7万人

  • 100万円以下:112.2万人(3.6%)
  • 100万円超200万円以下:214.4万人(7.0%)
  • 200万円超300万円以下:352.5万人(11.5%)
  • 300万円超400万円以下:538.1万人(17.5%)
  • 400万円超500万円以下:531.1万人(17.3%)
  • 500万円超600万円以下:413.8万人(13.4%)
  • 600万円超700万円以下:282.1万人(9.2%)
  • 700万円超800万円以下:199.4万人(6.5%)
  • 800万円超900万円以下:127.6万人(4.1%)
  • 900万円超1000万円以下:86万3千人(2.8%)
  • 1000万円超:216.9万人(7.1%)

【女子】:2167.9万人

  • 100万円以下:329.8万人(15.2%)
  • 100万円超200万円以下:508.1万人(23.4%)
  • 200万円超300万円以下:461.7万人(21.3%)
  • 300万円超400万円以下:374.9万人(17.3%)
  • 400万円超500万円以下:231.2万人(10.7%)
  • 500万円超600万円以下:122.8万人(5.7%)
  • 600万円超700万円以下:57.4万人(2.6%)
  • 700万円超800万円以下:31.9万人(1.5%)
  • 800万円超900万円以下:17.6万人(0.8%)
  • 900万円超1000万円以下:8.9万人(0.4%)
  • 1000万円超:23.7万人(1.1%)

「年収600万円」である「600万円超700万円以下」は、全体の6.5%。一番多い年収帯は「300万円超400万円以下」、次に「200万円超300万円以下」400万円超500万円以下」です。

また、男女比においては「600万円超700万円以下」の男子は9.2%と、女子の2.6%の約3倍の開きがあります。

全体でみると年収600万円の方は少ないことが分かりました。