10月31日、いよいよ衆議院議員総選挙です。各党はそれぞれの公約を掲げていますが、その中でも「年金・社会保障」に注目される方も多いのではないでしょうか。

私たちの将来に密接な関わりがある年金。実際にいまの年金給付状況を知ることは、老後を見据えた計画を立てる上で参考になるでしょう。

そこで本日は、FPの資格を持つ筆者の視点から、現在のシニアがいくら年金を受け取っているか男女別にながめていきます。また、報酬比例で受給額に差がでやすい厚生年金についても注目していきましょう。

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「基礎年金・厚生年金」2階建て構造をおさらい

日本の公的年金制度は2階建て制度、などと呼ばれますね。「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」、2つの年金制度から構成されています。

職業や立場によって、加入する年金制度が異なります

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老後に受け取る年金も、加入状況によって人それぞれです

基礎年金(国民年金)・厚生年金の保険料や老後の年金額について整理します。

1階部分 基礎年金(国民年金)

加入対象:日本国内に住む20歳から60歳になるまでの人が保険料を払います。

保険料:国民年金の保険料は収入に関係なく一律です。

「国民年金の保険料額=基本額1万7000円×保険料改定率」

 ※2021年度は月額1万6610円

老後に受け取る年金額:40年間の保険料納付で満額となり「78万900円×改定率」が受け取れます。納付期間が足りない場合、その割合を満額(※)から差引かれる仕組みです。

※国民年金(老齢基礎年金(満額)):2021年度は月額6万5075円

2階部分 厚生年金

加入対象:会社員や公務員が、国民年金に上乗せして加入します。

厚生年金の保険料:会社員や公務員などの「第2号被保険者」が、収入に応じた厚生年金保険料を、給与天引きで納付します。

老後に受け取る年金額:加入期間や現役時代に納めた保険料によって受給額が決まります。

原則65歳から受け取る老齢厚生年金の年金額
「報酬比例年金額+経過的加算+加給年金額」

報酬比例年金額:「標準報酬月額(※1)」や「標準賞与額(※2)」に一定の保険料率をかけ、さらに最近の賃金水準や物価水準で再評価するため「再評価率」を乗じて求める

経過的加算:20歳前、あるいは60歳以後に厚生年金の加入期間がある場合、その間の基礎年金相当額が加算される

加給年金額:65歳未満の配偶者か子を扶養している場合に加算される

※1 標準報酬月額:毎年4月~6月の月収の平均値。32等級に区分され、等級ごとに金額が決まる
※2 標準賞与額:賞与支給額から1000円未満を切り捨てた額。1回あたり150万円が上限