「資産運用」の活用も

それでは、同資料から金融資産の保有状況をもう少し詳しく確認してみましょう。

種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

金融資産保有額:1745万円

【内訳】

  • 預貯金:959万円
  • 金銭信託:5万円
  • 生命保険:286万円
  • 損害保険:39万円
  • 個人年金保険:134万円
  • 債券:45万円
  • 株式:144万円
  • 投資信託:96万円
  • 財形貯蓄:27万円
  • その他金融商品:11万円

種類別金融商品保有額(金融資産保有世帯)

金融資産保有額:2154万円

【内訳】

  • 預貯金:1184万円
  • 金銭信託:6万円
  • 生命保険:353万円
  • 損害保険:49万円
  • 個人年金保険:165万円
  • 債券:56万円
  • 株式:178万円
  • 投資信託:118万円
  • 財形貯蓄:33万円
  • その他金融商品:13万円

両者ともに、金融資産保有額に占める「預貯金」の割合は半分程度となっています。これは、欧米の一般家庭と比べるとかなり高い割合です。

一方「債券・株式・投資信託」の保有額は、前者が285万円、後者は352万円となっており、全体に占める割合は16%程度です。

金額からは、さほど大きな差は感じられませんが、この状態が長期間続くとすると、さらに貯蓄格差が開いていく要因になり得ます。

例えば、毎月3万円を年6%の複利で30年間運用したとすると、約3000万円の資産が準備できる計算になります。これは、期間が長くなれば長くなるほど、複利による投資効果が期待できるようになるからです。

「収入額を増やすのは難しく、なかなか貯蓄に回せる資金がない」という方は、ライフプランと金融資産の保有状況を見比べてみて、将来のために資産運用に回す余地があるかどうか、あらためて考えてみるのも良いのではないでしょうか。