サイゼリヤが2021年8月期決算とともに2022年8月期の予想決算を開示しました。コロナ禍の中で2021年8月期まで営業赤字が2期続きましたが、2022年8月期から営業黒字の予想です。ただし稼ぎ頭は60億円の利益を見込む海外事業であり、国内事業は完全復活には至りません。

約1000店舗を持ちながら10億円の利益予想に留まる国内事業について、今後の行方が注目されます。

【サイゼリヤ】2022年8月期の業績 コロナ禍前の水準に

2021年10月13日にサイゼリヤ<7581>は決算発表を行いました。コロナ禍により9月まで国内各地で緊急事態宣言が発出されており、2021年8月期の営業利益は前期同様に赤字となりました。しかし支援金の効果により、経常利益以下は黒字化しています。

決算発表では特に2022年8月期の予想決算が注目されました。下記に2019年8月期から2022年8月期予想決算まで4期分の決算を記します。

  • 2019年8月期 売上高1565億円、営業利益96億円、経常利益97億円、当期純利益50億円
  • 2020年8月期 売上高1268億円、営業利益▲38億円、経常利益▲21億円、当期純利益▲35億円
  • 2021年8月期 売上高1265億円、営業利益▲23億円、経常利益35億円、当期純利益18億円
  • 2022年8月期(予想) 売上高1500億円、営業利益70億円、経常利益130億円、当期純利益86億円

2022年8月期は営業利益でも黒字を回復し、経常利益は支援金の効果により100億円の大台を回復するなど大幅増益の予想です。ただし支援金の特殊要因なしでも、コロナ禍前の2019年8月期の一歩手前の数字に戻る予想となっています。