現役世代が払っている「年金保険料」、会社員や公務員の方は毎月のお給料から天引きで納付しています。

現役時代には「自動的に年金保険料が引かれていく」感覚ですが、老後に受け取るときは違います。自動的に手続きが行われるのではなく、請求手続きが必要なのです。ご存じでしたか?

その請求をうっかり忘れてしまうと、5年で時効が来てしまい、経過した分の年金が受け取れなくなってしまうのです。

今回は大手保険会社で勤務経験があり、老後資金の相談もお受けしてきた筆者が、年金受け取りまでの流れを解説していきます。うっかり請求忘れをしてしまいそうなケースもお伝えしていきますね。

【関連記事】厚生年金「ひと月25万円以上」受給する人の割合

年金請求書が届いたら、何から始めればいい?

年金受け取りの手続きは「年金請求書」が届いてからスタートします。はじめて年金を受取るまでに、タイミング次第では2~5カ月ほどかかるので注意しましょう。さっそく、手続きの流れを時系列でみていきます。

【65歳になる3か月前】

「年金請求書」が届きます。年金請求書には、ご自身の年金加入記録が記載されています。もれや間違いがないか確認しましょう。もし相違があったら最寄りの年金事務所へ問い合わせてくださいね。

【65歳の誕生日の前日以降】

年金請求書の必要事項に記入し、添付書類(住民票など)とともに年金事務所へ提出します。

【年金請求書を提出してから約1~2カ月後】

「年金証書・年金決定通知書」が届きます。

【通知書受領後1~2ヶ月後】

「年金のお支払いのご案内(年金振込通知書・年金支払通知書または年金送金通知書)」が届き、年金の受け取りがスタートです。

【原則、偶数月の15日(15日が土日祝日の場合、その直前の平日)】

指定の金融機関口座に年金が振り込まれます。

各ステップに間隔がありますので、郵便物はしっかり確認が必要ですね。