NISA制度、2024年からどう変わる?

では、現行のNISA制度は2024年からどう変わるのでしょうか?2024年以降の制度変更後における口座開設可能期間は、2024年から2028年までの5年間になっています。

最も大きな変更点は、新NISA制度では以下のように非課税枠が2階建てに変更されることです。

  • 1階部分:非課税枠は年間20万円。投資対象商品はつみたてNISA対象商品と同じ投資信託。
  • 2階部分:非課税枠は年間102万円で投資対象商品は株式や一部のレバレッジ投信を除いた投資信託全般。

この2階建て構造において、一つ注意点があります。

それは1階建て部分の年間20万円のつみたて投資を行わないと、原則的に2階建て部分を活用して投資を行えないのです。

なお、それまで一般NISAを活用するなどして投資経験がある人は、届け出をすることで、2階建て部分から投資を行えますが、その場合、投資対象商品は株式に限られてしまうという制限があります。

投資経験者でも、2階部分で投資信託を購入したい場合は1階部分の積立投資を行わないといけない仕組みになっています。

この制度変更の背景には、国が長期分散投資での資産形成を国民に促したいという意向が反映されているといえるでしょう。

また、現行のNISA制度と同じで非課税期間は1階2階部分ともに5年間で、1階部分に関しては、非課税期間終了後につみたてNISAに移行可能です。

このように、新NISA制度は、2階建てに変更されたり、制約が追加されたりと、結構複雑で難しい制度内容になっていますよね。

新NISA制度で運用を始める場合は、今一度制度内容を確認することをお勧めします。