現役時代の収入や加入期間によって個人差が大きい「厚生年金」ですが、老後に自分がどのくらい受給できそうか気になりますね。

フリーランスや副業など働き方が多様化する今、雇用形態の変化によって将来の年金額をイメージしにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、大手保険会社で勤務経験のある筆者が、今のシニアが厚生年金をいくらもらっているのか眺めていきます。正社員や常勤パート、アルバイト、自営業など働き方の違いによる受給額の差もみていきましょう。

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厚生年金「みんな、いくらもらってる?」

まずは、今のシニア世代の厚生年金の平均受給額をながめていきます。厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」によると下記の通りです。

会社員が受け取る「厚生年金」の月額分布1/1

会社員が受け取る「厚生年金」の月額分布

個人差・男女差が大きいようですね。

【厚生年金保険(第1号)・平均年金月額】

全体:14万4268円

  • 男性:16万4770円・女性:10万3159円

男女別の平均月額は約6万円の差があります。

女性はライフスタイルの変化によって家庭に入ったり、子育て中に正社員からパートタイムなどへ雇用形態が変わったりする方も一般的に多く、年金額に影響が出ているようです。

そこで、現役時代の「雇用形態」と厚生年金の受給額の関係を、次で詳しく見ていきます。

正社員?それ以外?「今のシニアの、現役時代の働き方」

次に、シニアの現役時代の働き方は、どの雇用形態が多かったか男女別にみていきましょう。

日本年金機構の「平成29年老齢年金受給者実態調査(特別集計)」によると下記の通りです。(老齢年金の受給者5万5000人に調査)

【65歳以上】老齢年金受給者の現役時代の経歴類型

男性(平均年金月額:15万9000円)

  • 正社員中心:68.8%
  • 常勤パート中心:1.8%
  • アルバイト中心:1.2%
  • 自営業中心:17.0%
  • 中間的な経歴:2.4%
  • 不詳:8.5%

女性(平均年金月額:9万6000円)

  • 正社員中心:22.0%
  • 常勤パート中心:15.4%
  • アルバイト中心:2.4%
  • 自営業中心:16.5%
  • 収入を伴う仕事をしていない期間中心:17.7%
  • 中間的な経歴:11.3%
  • 不詳:14.7%

※「正社員中心」…20~60歳の間のうち、20年を超えて正社員だった人
※「中間的な経歴」…いずれの職歴も20年以下だった人

正社員中心が男性は約7割に対し、女性は約2割と、圧倒的に男性の方が正社員の割合が多いことがわかりました。

【現役時代の働き方別】老齢年金受給額は?

それではここからは、男女合わせた働き方の違いによる公的年金受給額の割合をみていきます。

正社員中心(平均月額16万6000円)

50万円未満:1.0%/50~100万円未満:8.8%/100~150万円未満:15.7%/150~200万円未満:21.6%/200~250万円未満:28.6%/250~300万円未満:18.0%/300万円以上:5.9%

常勤パート中心(平均月額9万円)

50万円未満:5.9%/50~100万円未満:48.0%/100~150万円未満:27.1%/150~200万円未満:12.1%/200~250万円未満:5.5%/250~300万円未満:0.9%

アルバイト中心(平均月額8万1000円)

50万円未満:15.1%/50~100万円未満:49.9%/100~150万円未満:18.1%/150~200万円未満:11.1%/200~250万円未満:4.0%/250~300万円未満:1.1%

自営業中心(平均月額8万2000円)

50万円未満:12.5%/50~100万円未満:55.1%/100~150万円未満:16.9%/150~200万円未満:8.9%/200~250万円未満:4.1%/250~300万円未満:2.0%

収入を伴う仕事をしていない期間中心(平均月額9万1000円)

50万円未満:12.0%/50~100万円未満:54.3%/100~150万円未満:8.4%/150~200万円未満:9.7%/200~250万円未満:11.3%/250~300万円未満:3.6%

中間的な経歴(平均月額9万2000円)

50万円未満:9.2%/50~100万円未満:46.4%/100~150万円未満:21.7%/150~200万円未満:11.7%/200~250万円未満:7.5%/250~300万円未満:1.9%

正社員で最も多いのは「200~250万円未満」に対し、それ以外の働き方は「50~100万円万円未満」が最も多く半数以上を占めています。正社員の期間が長い方が圧倒的に年金額の受け取りが多いことがわかりました。

「わたしはどのくらい年金をもらえそう?」

今回は、現役時代の働き方と老後の年金受給額の関係をみてきました。みなさんの働き方は、どれが一番近いでしょうか。

正社員以外はひと月の受給額が10万円未満という方が多く、老後年金だけで生活していくのは厳しいと言えそうです。ライフスタイルによって老後必要資金は変わってきますので、ご自身の年金額で生活していけそうか確認しておくと良さそうですね。

「ねんきん定期便」やインターネット「ねんきんネット」で、ご自身がどのくらい年金を受け取れそうか、確認してみましょう!

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