2021年10月4日、自民党の岸田文雄総裁が第100代の総理大臣に選出されました。岸田総理は、基本方針として5つの政策に取り組む姿勢を表明し、その中で、社会保障改革について言及しました。

具体的な内容はこれからですが、厚生年金の適用範囲を拡大する意向のようです。

さて、年金制度にまつわる報道を連日のように見聞きしますが、「正直、年金だけではとても暮らしていけない」と感じる方は多いはずです。今回は、会社員の方が、年金がいくらもらえるかを見ていきましょう。

【関連記事】富裕層の人が自然とやっている「お金がどんどんふえる」行動

年金制度の基本&「モデル年金」はいくらもらえる?

最初に「2階建て構造」などと呼ばれる、日本の年金制度の基本をおさらいします。

1階=国民年金・2階=厚生年金

現役時代の加入状況で、老後に受け取る年金も変わります。

1階部分「国民年金」:日本に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務

  • 国民年金にだけ加入していた場合は、老後に「老齢基礎年金」を受け取ります。ちなみに、老齢基礎年金の男女全体の平均月額は5万5946円です。

2階部分「厚生年金」:公務員や会社員などが「国民年金」に上乗せして加入

  • 厚生年金に加入する方は、「老齢基礎年金」に上乗せして「老齢厚生年金」を受給できます。

つまり、一般的な会社員の方は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」が受給できることに。また、老齢厚生年金の受給額は現役時代の収入によって大きく変わります。

モデル年金は22万円

「夫がサラリーマン・妻が専業主婦」の状態が40年間続いた夫婦世帯が受け取る年金を「モデル年金」といい、しばしば年金額の目安として使われます。令和3年(2021年度)のモデル年金は22万496円です。

ちなみに、この場合の収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算))は43万9000円です。

ただしこれはあくまでも「モデル世帯」が受け取る年金額です。実際のところ、いまどきのシニア世代は厚生年金をどのくらい受給できているのでしょうか。

さらにいうと、働く現役世代の年収の平均や構成比についても知りたいですね。次で深掘りしていきましょう。