国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集 2021年版」によれば、2015年の50歳時の未婚割合は男性約23.4%、女性約14.1%、離別割合は男性で約6.3%、女性で約10.2%です。
また厚生労働省「平成30年 簡易生命表の概況」によれば、男性の平均寿命は81.25歳、女性は87.32歳。長生きする女性の場合、男性に比べて老後におひとりさまになる可能性も高くなります。
誰にも頼れない不安を抱えるおひとりさまですが、ひとつひとつ対処することでその不安も軽減していくもの。特に生活の土台となるお金の部分での不安を対処しておけば、その他の部分もラクになっていくでしょう。
老後が見えてくる40~50代のおひとりさまは、どれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。その貯蓄事情と、老後資金の対策を考えていきましょう。
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40~50代、おひとりさまの貯蓄はいくら?
まずは金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」を参考に、40~50代のおひとりさまの貯蓄事情をながめていきます。
40歳代・単身世帯の貯蓄(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:35.5%
- 200万円未満:21.1%
- 200~400万円未満:7.9%
- 400~700万円未満:8.2%
- 700~1000万円未満:4.3%
- 1000~1500万円未満:5.5%
- 1500~2000万円未満:3.6%
- 2000~3000万円未満:2.5%
- 3000万円以上:5.7%
- 無回答:5.7%
平均値:666万円 中央値:40万円
※平均値は一部の極端に大きい値に影響され、数値が大きくなりやすい傾向にあります。中央値のほうが、平均よりも実態を反映しやすいと言われています。
40代では金融資産200万円未満が約56%。
1000万円台が9.1%、2000万円以上が8.2%です。
50歳代・単身世帯の貯蓄(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:41.0%
- 200万円未満:15.2%
- 200~400万円未満:6.8%
- 400~700万円未満:8.1%
- 700~1000万円未満:5.6%
- 1000~1500万円未満:5.3%
- 1500~2000万円未満:3.0%
- 2000~3000万円未満:4.3%
- 3000万円以上:7.6%
- 無回答:3.0%
平均値:924万円 中央値:30万円
50代では金融資産200万円未満は約56%。1000万円台は8.3%、2000万円以上は11.9%と2000万円以上が増加しています。
金融資産200万円未満の方が半数以上な一方で、1000万円、2000万円とまとまった貯蓄を保有している方がいらっしゃることが分かります。