「年金格差」を縮めるためには?
国民年金と厚生年金の受給額分布を見てきました。では、ご自身の年金を「増やす」工夫にはどのようなものがあるでしょうか。
ここでは、3つのポイントをお伝えします。
① 年収を上げる
厚生年金加入者は、現役時代に収入に応じた年金保険料を納め、それが老後の年金額(報酬比例部分)に反映されます。
よって、ご自身の年収を上げることが、将来の年金額を増やす方法の一つであるといえます。
② 学生時代の「猶予期間分」を追納する
学校を卒業し、働き始める年齢は人それぞれですが、20歳以降の学生時代の間は、「国民年金保険料の学生納付特例制度」を用いた方も多いのではないでしょうか。
この制度は、学生である間の保険料は全額納付猶予されますが、老後の年金額には反映されません。10年以内であれば、追納することで年金額を満額に近づけることが可能ですので、ぜひ検討してみてください。
③「任意加入制度」を活用する
国民年金の任意加入制度とは、「60歳以上65歳未満」の間も国民年金保険料を納付し、年金保険料納付期間を増やすことができる制度です(※最大480か月)。
60歳までに老齢基礎年金の受給資格である「10年」を満たしていない場合や、老齢基礎年金の受給予定額が満額に達していない場合にこの制度を利用することで、65歳以降に受給する年金額を満額に近づけることができます。
※ただし「60歳以降も厚生年金に加入している場合」は、この任意加入はできません。