夫婦共働きが一般的になるにつれ、「世帯収入」という言葉を耳にする機会は増えています。

平成30年度版の男女共同参画局データによると、昭和55年以降、共働き世帯は年々増え続けており、平成9年には共働き世帯数が「男性雇用者×専業主婦(無業の妻)」世帯数を上回りました。

実際に、私自身も共働き世帯です。夫婦で家計やライフプランについて話し合う際には、現在そして将来の「世帯収入」を把握することは欠かせません。

今回は、証券会社でファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用に携わってきた私から、「年収400万円世帯」と「年収600万円世帯」に焦点をあてながら、世帯収入別のリアルなお財布事情をご紹介していきたいと思います。

「年収400万円世帯」と「年収600万円世帯」ホントの貯蓄額は?

それでは、総務省の「家計調査/貯蓄・負債編 二人以上の世帯」を参考に、勤労世帯の貯蓄状況を確認していきましょう。

年収350万円~400万円の世帯

  • 貯蓄額…962万円
  • 負債額…375万円
  • 純貯蓄額…587万円

年収400万円~450万円の世帯

  • 貯蓄額…911万円
  • 負債額…555万円
  • 純貯蓄額…356万円

年収550万円~600万円の世帯

  • 貯蓄額…1030万円
  • 負債額…858万円
  • 純貯蓄額…172万円

年収600万円~650万円の世帯

  • 貯蓄額…1209万円
  • 負債額…930万円
  • 純貯蓄額…279万円

貯蓄額、負債額ともに、世帯収入に比例して増加傾向が見てとれます。その反面、純貯蓄額は「年収350~400万円世帯」が587万円と、最も高いという結果です。

背景には、年収に見合った生活スタイルのために、住宅取得にともなう住宅ローンなどの負債を抱えているケースが多いことが考えられます。