【実践編】ステップ4~ステップ6

ステップ4.家計簿をつける

ここからは少し実践的になります。

散財する人の特徴としてお金に無頓着、という点があります。お金に執着すると散財はできないからです。もちろん「執着」する必要はありませんが、お金を貯めるための第一歩としてお金の流れを把握しましょう。そのためには家計簿をつけることをお勧めします。

家計簿と聞いて面倒くさいと思ってしまう人も多いでしょう。しかし、今は簡単に家計簿をつけることができる“家計簿アプリ”がたくさん出ています。

レシートをスマホのカメラで読み取るだけで、カテゴリや金額を自動で入力してくれるものや、銀行口座やクレジットカードと連携して利用履歴を自動で記録してくれるものなど、便利な機能があります。スマホ決済を家計簿アプリと紐づけて一括管理することも可能です。

たくさんの機能が付いていると却って使いづらいという人は、1ヵ月の支出をカテゴリ別にグラフ化する機能だけを使ってみましょう。これだけで何にどれだけ使っているのか把握でき、それによってどこに無駄があるのかが見えてきます。

ステップ5.先取り貯金をする

お金を貯めている人は必ずと言っていいほど“先取り貯金”をしています。

給料から天引き、あるいは自動引落しで積み立てるなど、生活費と切り分けて管理します。先に貯蓄用のお金を引いておき、残りのお金でやりくりする方法は、確実にお金を貯めることができます。また、最初に設定をしておけば、あとは自動で積み立ててくれるので手間がありません。

おすすめの先取り貯金をご紹介します。

◆◆自動積立定期預金◆◆

  • 毎月の指定日に指定の金額を普通預金口座から定期預金として積み立てる方法。金融機関によってさまざまな商品がある。

◆◆財形貯蓄◆◆

  • 勤務先に財形貯蓄制度があれば、給料からの天引きによって、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄として積み立てることができる。財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は合計貯蓄残高550万円まで利子が非課税。一般財形貯蓄は使い道の制限がない。

◆◆つみたてNISA◆◆

  • 毎月など一定のタイミングで一定額の投資信託を購入して積み立てていく方法。年間最大40万円、最長20年間、投資から得た利益が非課税となる。

ステップ6.お金と時間のバランスを考える

先取り貯金でお金が貯まってきたら、今度はそのお金をどのように活かすか、お金の賢い使い方を意識しましょう。

「時は金なり」というように、時間はお金と同様に貴重なものです。それ故に、時間をお金で買うことも選択肢として持っておくといいでしょう。

一つの例ですが、ある資格を取得すると昇給できることが約束されていたら、その資格取得のための勉強時間を確保するために、ホームヘルパーを雇ったり、最寄駅から自宅までタクシーを使ったりすることは意義のあることです。

もっと身近な例では、毎日の洗い物の手間と費やす時間を考えて、食器洗い乾燥機を購入することも、お金と時間のバランスを考えた賢い方法です。

一方で、ちょっと得をするために多くの時間を無駄にしていないか、考えてみるのも有意義です。