独身の方や離婚・死別された「おひとりさま」となる30~50代の方で、心配の種の一つが老後の生活でしょう。

2019年には、年金の他に老後に2000万円が必要と話題になりました。この試算は夫婦ふたりですが、住居費が約1.3万円だったり、介護費用が含まれていなかったりと見落とされている部分があります。

「ひとりで生きていく」と決めたとき、特に気になるのが貯蓄や住まいのこと、介護、老後費用など。今の30~50代のおひとりさまはどれくらい貯金しているのでしょうか。おひとりさまの貯蓄事情を眺めながら、老後について考えてみましょう。

30代、おひとりさまの貯蓄平均は?

まずは金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」を参考に、30代のおひとりさまの貯蓄事情を見ていきましょう。

30歳代・単身世帯の貯蓄(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:31.1%
  • 200万円未満:29.3%
  • 200~400万円未満:10.0%
  • 400~700万円未満:11.0%
  • 700~1000万円未満:5.7%
  • 1000~1500万円未満:4.3%
  • 1500~2000万円未満:1.6%
  • 2000~3000万円未満:2.1%
  • 3000万円以上:1.1%
  • 無回答:3.9%

平均値:327万円  中央値:70万円
※平均値は一部の大きな金額に引きずられるため、中央値を参考にしましょう。

30代のおひとりさまは、金融資産非保有の方を含めて貯蓄200万円未満は約6割を占めます。年代が若いこともあり、貯蓄は少なめですね。30代の場合、これから結婚予定の方も一定数含まれると考えられます。