皆さんは、一昨年に話題になった老後2000万円問題を覚えておりますでしょうか?

「老後に2000万円も必要なの?」と思われた方は結構多いのではないかと思います。

実際に、老後を迎える60代の時点で2000万円の貯蓄がある世帯はどれぐらいいて、60代以降の働き方はどうなっているのでしょうか?

本日は、10年以上大手金融機関で勤務した経験もある私が、この2つの疑問に答えます。

60代の貯蓄事情

それでは早速、60代の貯蓄事情を見てみましょう。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によると以下のようになります。

金融資産保有額(金融資産保有世帯)

  • 100万円未満:4.3%
  • 100~200万円未満:4.9%
  • 200~300万円未満:4.9%
  • 300~400万円未満:4.0%
  • 400~500万円未満:4.9%
  • 500~700万円未満:6.5%
  • 700~1000万円未満:9.2%
  • 1000~1500万円未満:9.2%
  • 1500~2000万円未満:7.7%
  • 2000~3000万円未満:16.3%
  • 3000万円以上:24.0%
  • 無回答:4.0%

金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:18.3%
  • 100万円未満:3.5%
  • 100~200万円未満:4.0%
  • 200~300万円未満:4.0%
  • 300~400万円未満:3.3%
  • 400~500万円未満:4.0%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:7.5%
  • 1000~1500万円未満:7.5%
  • 1500~2000万円未満:6.3%
  • 2000~3000万円未満:13.3%
  • 3000万円以上:19.0%
  • 無回答:3.3%

金融資産が2000万円以上あるのは、金融資産保有世帯では40.3%で、非保有世帯も含んだ場合は32.3%です。

金融資産非保有世帯のほうが全体を表しているので、60代の3割強が2000万円以上の貯蓄があると言えます。

老後2000万円問題に照らし合わせて考えると、60代の7割の人は老後資金が足りないということになりますね。