老後は本当に「2000万円」必要なのか?
では実際のところ、本当に老後は「2000万円」が必要なのでしょうか。
「老後2000万円問題」について、金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省提出資料)をもとに紐解いていきましょう。
「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省提出資料)にある、「老後2000万円問題」の算出根拠は以下のとおりです。
このオレンジの枠内が、「2000万円」という金額の根拠です。では、同資料内から、モデルケースとなるシニア夫婦世帯のひと月の実支出の内訳についても確認していきます。
高齢夫婦無職世帯「ひと月の実支出」
実支出:26万3718円
◆◆内訳◆◆
- 食料: 6万4444円
- 住居: 1万3656円
- 水道・光熱 :1万9267円
- 家具・家事用品: 9405円
- 被服及び履物 :6497円
- 保健医療 :1万5512円
- 交通・通信 :2万7576円
- 教育:15円
- 教養娯楽 :2万5077円
- その他の消費支出:5万4028円
- 非消費支出 :2万8240円
生活の水準はひとそれぞれですが、気になる金額があると感じるのはおそらく私だけではないと思います。特に住居費については、約1万4000円で計算されていますので、将来的にも賃貸住まいの計画をしている場合は特に気をつける必要があります。
また、介護費用もまったく加味されていないのも盲点ですね。
これらのデータをふまえると老後費用に関しては最低でも「2000万円」、思い描くセカンドライフによってはさらに上乗せして準備していく必要があると言えそうです。