コロナ禍で転職を考え始めた、という人はいませんか? 自分の会社のコロナ対応にガッカリして転職したいと思っている、あるいは、コロナによるライフスタイルの変化で自分の考え方や価値観も変わり、働き方を変えたいと考えているというケースもあると思います。

一方、転職先ではかなりプレッシャーもあるようです。求人情報サイトなどを運営する株式会社ビズヒッツが2021年6月に実施した「【転職先で感じたプレッシャーランキング】経験者500人アンケート調査」によると、第3位は「仕事の内容:回答数117」、第2位は「周囲の期待:同130」、そして第1位は「人間関係の構築:同220」でした(複数回答)。

新しい職場でプレッシャーがあるのはある意味当然ですが、せっかく転職するのですから後悔だけはしたくないものです。そこで今回は、多くの転職をサポートしてきたキャリアコンサルタント3人に、「うまくいく転職」と「ダメになる転職」について聞いてみました。

転職理由が明確でないときはダメになりがち

30代のAさんは、主に第二新卒や30代の中堅社員の転職をサポートしてきました。そんなAさんが思うのは、転職理由が明確でないときほど転職後にうまくいかなくなるケースが多いということです。

「転職希望者と面談して理由を聞いたとき、あれやこれや職場の細かい欠点を列挙する人がいるけれど、そういう人に限って転職後にうまくいかない。細かい不満をたくさん挙げる人の多くは、とにかく辞めたいという気持ちがあって、後付け的に転職理由を探しているのではないか」と話します。

さらに、「とにかく今すぐその場から逃げ出したいという気持ちが伝わってくる。でも、そういう人はどんな会社に行っても、ちょっと嫌なことがあったり、大変な仕事を任されたりすると同じように逃げ出したくなってしまう。そういう『逃げの転職』はどうしてもうまくいかない」とのこと。

一方で、「自分を伸ばすための、いってみれば自分本位の理由を挙げてくる人は、現在の勤め先に自分の力を発揮できる場がなく、よりシビアな環境を求めていることが多い。だから、転職先でもタフな働きで伸びていく」とのこと。

転職を考えるときには、自分の転職したいという気持ちが「逃げの転職」になっていないか、じっくり考えてみる必要がありそうです。