専門性の高い学科は就職に有利

筆者の近親者にも、専門科の高校に進学して優秀な成績を修め、大学推薦を決めたケースがありました。さらに、先輩の推薦で地元の優良企業に就職しています。

もちろん、とんとん拍子に事が進むケースは多くはありませんが、「高校で専門的な知識を学んでいた」「学科に関連する資格を取得している」という経歴があると就職時に有利に働きます。そこで普通科の高校生が同じ土俵で就職活動をしても、やはり専門科の生徒に比べると苦戦を強いられるのはやむを得ません。

「高校卒業後の就職を考えている」、または「家庭の経済事情を考えると専門学校進学は厳しい」という場合は、安易に普通科に進学するよりも、専門科のある高校に進学をした方が条件の良い就職先を見つけられる可能性があります。

「まだ中学生」と思わず将来の方向性を考えよう

15歳で専門を決めるよりは、普通科に行った方が選択肢が広がると考える家庭もあるでしょう。ただし、進学校とそうでない学校の普通科とでは使用する教科書も配布される問題集も、学校間でレベルの違いがあることは認識しておく必要があります。

また、「将来のことは普通科の高校に進学してから決める」とぼんやり考えていると、逆に選択肢が狭まってしまう可能性があることも忘れてはいけません。

人生100年ともいわれる時代。長い人生のうち、最初の14、5年というのは本当に短く感じます。ただ、中学3年生で下す決断がその後の人生に影響を与えることも事実。”なんとなく”で進路を決めず、様々なパターンを考えて高校を選ぶようにしたいものですね。

中山 まち子