秋の気配が日に日に増してきました。お店に並ぶ野菜やスイーツも、すっかり秋めいてきましたね。

季節の変わり目を迎えるガーデナーたちは、次のシーズンに何を植えようか、栽培計画に忙しい時期ですが、室内でもシーズン問わず、気軽に野菜を育てて楽しめる方法があります。

それがリボベジ(再生野菜)です。本日はガーデニング歴20年のLIMO編集部員が室内でもカンタンに栽培できる「リボベジ」について紹介します。

リボベジ(再生野菜)とは?
「リボベジ」とはリボーン・ベジタブルの略で、別名で「再生野菜」といいます。

既にリボベジを知っている人からすると、リボベジという名前が少し大げさな気もしますが、要するに野菜の切れ端を取っておき、その切れ端から再び育てた野菜のことを意味します。

リボベジという名前は知らなくても、既にリボベジを育てている人はたくさんいるかもしれませんね。

リボベジの代表野菜は豆苗
リボベジで代表的な野菜は豆苗です。豆苗は季節を問わず、スーパーでよく見かける野菜。

炒めものやおひたしにも最適で、値段も安く家計のお助け野菜です。リボベジとして、再び活躍してくれるのは、まさに主婦の味方といってもいいでしょう。

豆苗は種(豆)と根がくっついた状況で販売されています。他の野菜だと通常は切り落とされて販売されるのが大変ですが、カイワレダイコンやスプラウトなどと同様で、根ごと販売されています。

調理をするときは、根本部分を切り落とすのですが、この根本部分を水につけておけば、再び芽が出て、可食部分が生えてくるのです

生育状況によっては、茎が細くなったりしますが、おもしろいほど生えてきますので、2度めの収穫も1度目と同じくらいの量を収穫することができます。

3度目はおすすめしませんが、収穫量は減るものの、再び芽が出て収穫することができます。

気をつけることは根の部分を清潔な水に常につけておくこと。腐ってくると、廃棄した方が無難です。また、明るいほうに向かって茎をのばすので、茎が斜めになりがちですが、食べる分には問題ないかと思われます。

ニンジン、ダイコン

冬の野菜であるニンジンやダイコンもリボベジです。

お店で手に入れたニンジンやダイコンの可食部分は、通常根の部分です。多くは、葉は切り落とされて販売されていますが、リボベジとして再度育てた場合、葉の部分を育てることになります。

可食部分である根を食べたあと、切り落としたヘタの部分は捨てずにとっておきます。切り落としたヘタの断面を水につけておくと、葉っぱが伸びてきます。

豆苗と同様、水は毎日取り替えるようにします。ぬめりがでてきたり、カビがはえてしまったら、潔く捨てるようにしましょう。

できれば、太陽がガンガンあたるひなたより、半日陰くらいのほうがよく育ちます。うまくいくと、数日で成長を実感できるほど、葉が伸びてきます。

おすすめは小ネギ!

リボベジのなかでもぜひおすすめしたいのは小ネギです。小ねぎは使う用途がたくさん!お味噌汁やそうめんの薬味として使えますし、彩りとして、ぱらぱら散らすとおいしそうに見えたりする、万能野菜です。

そんな小ねぎの価格は天候に左右されやすく、変動しやすいのが特徴です。

1人ぐらしの方にとっては、少量しか使わないのに束で売られているため、つかいづらいという方もいるかと思います。ちょっとだけしか使わないなら、いっそ自分で食べる分だけ育てるのもいいですよね。

小ねぎを調理するときは根っこの部分を切り落とします。その切り落とした部分を再利用しましょう。

ネギの場合は、水につけるより、土に植えるのがおすすめです。水やりを忘れないよういすれば、数日後、可食部分が伸びてきます。

小ねぎを買うたびに根っこの部分を追加で植えていくと、家族が1回分使えるくらいのネギが収穫できます。

まとめ
リボベジは少しの量しか収穫できないかもしれませんが、おうちで少量づかいの野菜を育てると大変便利です。

小ねぎはその代表例で、お味噌汁の彩りにちょとだけちらしてみたり、葉物類は味噌汁の具に入れたり、じゃこなどとあえて、ご飯のおともにしてもいいですね。

なによりも、ちょっと使いたいだけなのに、わざわざスーパーで束で売られているものを買う必要がなくなります。

我が家も今年はシソやネギ、ハーブ類を植えていたので、これらの野菜は買うことがありませんでした。

もちろんネギはリボベジです。

何千円もの支出がなくなるわけではありませんが、数百円のプチ節約はリボベジを活用すればできないわけではありません。

育てる楽しみと節約が叶うリボベジ。ぜひチャレンジしてみてくだ

大城 望