年金の計算は「世帯別」で算出しましょう
老後生活を設計する上では、世帯別に年金額を計算する必要があります。
それは、今は共働き世帯が急激に増えてきているからです。
厚生労働省「共働き等世帯数の年次推移」によると、1980年には614万世帯だった共働き世帯が、2019年には1245万世帯になり、30年間で倍増しています。
その一方、夫だけが働く片働き世帯は1980年の1114万世帯から2019年の582万世帯まで半減しています。
現在急激に増えてきている共働き世帯で、夫婦ともに会社員の場合、先程の厚生年金受給額の平均値から計算すると月に約26.8万円を受給できます。
一方で、夫だけの片働きの場合は、同じように計算すると月々約21.8万円です。
生命保険文化センターの調査によると、老後の最低日常生活費は夫婦で月平均22.1万円ですので、共働き世帯であれば十分足りるのですが、片働きの場合は少し足りなくなります。
ただ、上記はあくまでも「最低日常生活費」です。
同じく生命保険文化センターの調査によると、老後ゆとりある生活を送りたい場合は、夫婦で月に平均36.1万円の生活費が必要でした。
共働き世帯の年金額であっても「ゆとりある老後」には程遠いようです。