2021年9月9日に新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の延長が決まりました。デルタ株は子どもにも広がりやすいと言われており、不安を抱えるご家庭も多いですよね。
一方で、子どもがいるからこそ気になるのがお金のことです。一部でリモートワークやオンライン授業が導入されていますが、まだまだ普及していると言うには程遠い状況。コロナの感染拡大は心配であるとはいえ、生活費や教育費のために働かなければならない、と悩まれる方も少なくないでしょう。
厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、18歳未満の児童がいる家庭の平均所得は約745万円。今回は子どもがいる世帯に視点を当てて、その貯蓄額や女性の有業率などをみていきましょう。
子どもがいる世帯、みんなの貯蓄額はどれくらい?
2019年6月6日時点で全国の世帯総数は5178万5千世帯。そのうち18歳未満の児童のいる世帯は1122万千世帯で、全世帯の21.7%。子どもの数で見ると、子ども1人の世帯は525万世帯、子ども2人の世帯は452万3千世帯です。
平均所得が約745万円というと、多いと感じられた方もいるでしょう。それでは、子どもがいる世帯の貯蓄額はどれくらいでしょうか。同調査から、貯蓄額の分布をながめます。
児童のいる世帯の貯蓄額
- 貯蓄がない:11.6%
- 50万円未満:4.3%
- 50~100万円未満:4.9%
- 100~200万円未満:10.1%
- 200~300万円未満:8.1%
- 300~400万円未満:7.7%
- 400~500万円未満:4.4%
- 500~700万円未満:10.6%
- 700~1000万円未満:8.1%
- 1000~1500万円未満:8.7%
- 1500~2000万円未満:3.8%
- 2000~3000万円未満:4.6%
- 3000万円以上:3.9%
- 貯蓄あり額不詳:5.3%
- 不詳:4.0%
全体の10%を超えているのは「100~200万円未満」と「500~700万円未満」。貯蓄1000万円未満の世帯は、貯蓄がない世帯もあわせると69.8%と約7割です。一方で、1000万円以上保有している世帯は約2割います。
18歳未満の子どもがいる世帯といっても、子どもが生まれたばかりで親も若い世帯から、子どもがある程度大きくなり親も40代を超えて収入が増えている世帯までさまざま。ただいずれの世帯も、これから教育費の中で多くを占める大学資金を支払う家庭が多いでしょう。