国税庁「令和元年分 民間給与実態統計調査」によると、平均年収は436万円。男女別の平均年収は男性が540万円、女性が296万円です。
平均年収から見ると、年収600万円はゆとりのある暮らしができる印象ですよね。同調査では年収600~700万円以下の人は339万7000人で、全体(5255万1000人)の6.5%。やはり少数派であり、年収600万を目標にされる方もいるでしょう。
年収1000万円となれば、憧れや夢を抱かれる方もいるかもしれません。年収1000~1500万円以下の人は185万人で、全体の3.5%。1000万円を超えるとかなり少ないと分かります。
目標となりやすい年収600万円、憧れとなりやすい年収1000万円ですが、実際の貯蓄額や負債額はどれくらいでしょうか。今回は世帯年収でそれぞれのお財布事情や家族構成、女性の有業率までご紹介します。
【世帯年収600万円】お財布事情や家族構成は?
まずは総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、年収600万円台の勤労世帯のお財布事情をみていきましょう。
【世帯年収600万~650万円・勤労世帯】の貯蓄と負債
平均貯蓄額:1209万円
〈貯蓄の内訳〉
- 通貨性預貯金:412万円
- 定期性預貯金:376万円
- 生命保険など:263万円
- 有価証券:126万円
- 金融機関外:32万円
平均負債額・・・930万円
うち「住宅・土地のための負債」・・・874万円
貯蓄は1209万円と年収の約2倍。1000万円を超えると余裕があるように思いますよね。一方の負債額は930万円。そのほとんどを住宅と土地が占めていますから、住宅ローンと考えられます。
貯蓄から負債を引いた額を「純貯蓄」といいます。
【世帯年収600万~650万円・勤労世帯】の純貯蓄
1209万円-930万円=279万円
純貯蓄は年収の約半分になると分かりました。家族構成をみてみましょう。
【世帯年収600万~650万円・勤労世帯】の家族構成
- 世帯主の平均年齢・・・48.3歳
- 世帯人数の平均・・・3.29人
・うち18歳未満の世帯人員・・・0.97人
- 世帯主の配偶者のうち女性の有業率・・・54.8%
家族の人数は約3人で、大人の年齢は40代後半、また18歳未満の子どもが1人と考えられます。親の年齢から考えると、子どもは10代でしょう。
女性の有業率は50%を超えています。一人で年収600万円より、世帯年収で600万円という方が多いようです。