国税庁が公表する「令和元年分 民間給与実態統計調査」によると、年収1000万円以上を稼ぐことができる給与所得者は、男性が全体の7.6%、女性が全体の1.0%。男女合計でみると、サラリーマン全体の4.7%です。

今回は、女性の収入を「企業規模・役職」といった切り口からみていきたいと思います。

「世帯年収1000万円超」夫婦のリアル

世帯主の夫の一馬力で年収1000万円を達成している世帯もあれば、夫婦合計で高収入を達成している世帯もあるでしょう。

さいしょに、総務省統計局の「家計調査 貯蓄・負債編(2020年)」から、二人以上の世帯のうち勤労世帯の年収を見てみましょう。

同調査結果の、「年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(第8-2表)」より、世帯の「有業人員」と「世帯主の配偶者・女性の有業率(ここでは便宜上「妻が働いている割合」と記載します)」を、年収ゾーンごとに見ていきます。

世帯の年間収入別「有業人員」と「妻が働いている割合(配偶者・女性の有業率)」

  • 200万円未満…………有業人員 1.45人:妻が働いている割合 14.4%
  • 200万~250万円……有業人員 1.52人:妻が働いている割合 14.0%
  • 250万~300万円……有業人員 1.43人:妻が働いている割合 16.8%
  • 300万~350万円……有業人員 1.67人:妻が働いている割合 32.3%
  • 350万~400万円……有業人員 1.57人:妻が働いている割合 35.5%
  • 400万~450万円……有業人員 1.62人:妻が働いている割合 39.4%
  • 450万~500万円……有業人員 1.67人:妻が働いている割合 49.5%
  • 500万~550万円……有業人員 1.72人:妻が働いている割合 50.8%
  • 550万~600万円……有業人員 1.76人:妻が働いている割合 55.6%
  • 600万~650万円……有業人員 1.73人:妻が働いている割合 54.8%
  • 650万~700万円……有業人員 1.83人:妻が働いている割合 56.4%
  • 700万~750万円……有業人員 1.77人:妻が働いている割合 55.1%
  • 750万~800万円……有業人員 1.89人:妻が働いている割合 63.3%
  • 800万~900万円……有業人員 1.85人:妻が働いている割合 63.3%
  • 900万~1000万円……有業人員 1.91人:妻が働いている割合 68.1%
  • 1000万~1250万円……有業人員 1.96人:妻が働いている割合 69.6%
  • 1250万~1500万円……有業人員 2.10人:妻が働いている割合 75.7%
  • 1500万円以上…………有業人員 1.98人:妻が働いている割合 68.5%

世帯年収が上がるにつれて、「有業人員」「妻が働いている割合」も上がる傾向が見られます。とりわけ年収1250万~1500万円の年収帯では、世帯内の「有業人員」が2人を超えており、妻が働いている割合が最も高いですね。

「世帯年収」でみた場合は、夫婦の合算収入で1000万円を達成しているケースが高いことになりそうです。