残業時間を調整して申請

「勤怠管理システムなんてあってないようなもの」と語るのは、金融機関で働く30代のBさんです。

「うちはPCやスマホで打刻できるシステムになっているけれど、基本的に後から申請することが多い。上司からも『残業は30時間未満になるようにうまくやって』と言われている。出社や退社をその場で打刻するととても30時間なんかでは収まらないから、時間を調整して申請する」と話していました。

勤怠管理システムは、打刻を忘れたときのために後から申請することもできるようですが、それを利用する形で勤務時間を調整するよう指示するのはいただけません。残業時間を30時間未満に抑えること自体は非常に大事なことですが、それが数字上だけの調整では意味がないでしょう。

トイレに立つにも上司への声かけが必要

トイレに行くときですら上司に報告しなければならないと嘆くのは、貿易関連の仕事をしている30代のCさんです。

「席を立つときには基本的に上司への報告が必要で、トイレも自販機へ飲み物を買いに行くときも声をかけないといけない。中途入社してすぐに『ブラックかも』と思った」と話します。

「当然ランチに行くときも声を掛ける。デスクに置いてある電話を『待機中』という表示に変更して休憩に入るのだけれど、そこで何分間待機中になったかがわかる。上司がそれをチェックしているので、本来60分の休憩時間だけど、プレッシャーで60分フルに取っていられない」とCさんは言います。

休憩時間を見張られていると思うと、とてもリラックスなどできないでしょう。トイレの時間まで報告するのは精神的にも厳しいものがあります。