「厚生年金」は、国民年金よりも受給額が手厚いとされますが、実際老後に受け取る金額は人それぞれです。自分の年金額がどのくらいになりそうか、ちょっと不安だな、と思われる方も多いでしょう。
私がファイナンシャルアドバイザーとしてご相談をいただくなかで、年金額をご心配されるみなさんには、現状の年金受給額を参考にしながらお話をしています。
お客様の反応は、想定の範囲内という方と、あまりにも少なくて驚かれる方とに、二極化している印象です。年金生活が始まる直前に慌てないためにも、厚生年金の受給額事情について確認いただきたいと思います。
厚生年金の受給額「月10万円未満」の割合は?
現代のシニア世代は、実際に厚生年金をいくらもらっているのでしょうか。今回は、特に10万円未満にスポットをあてて確認してみましょう。厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」を参考にします。まずは「男女計」のデータから。
厚生年金保険(第1号)の平均年金月額(男女計)は14万4268円です。受給額の分布を下のグラフでごらんください。
この厚生年金保険(第1号)の年金月額は国民年金(基礎年金)部分を含みますが、受給額は30万円を超える人から5万円に満たない人まで、幅広い範囲に分布していますね。10万円未満の人は、全体の約23.7%です。
次ではこれを男女別にみていきましょう。