「老後2000万円」って本当に必要なの？

2019年、金融庁のレポートに端を発した「老後2000万円問題」がまだ記憶に新しい方も多いでしょう。

ひらたくいうと、夫婦の老後の生活費には公的以外に2000万円が必要となる、という内容で注目を集めました。

この2000万円という金額は、モデルケースの高齢夫婦無職世帯（夫65歳以上妻60歳以上）のひと月の収支を元に試算されたものです。次の図をごらんください。

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このオレンジ部分が「2000万円」という金額の根拠です。

さきほど紹介した50代の年金予想額も月額20万円台ですので、老後資金として最低約2000万円程度必要である、という可能性は高いでしょう。

ただし、この「2000万円」の計算にはいくつかの落とし穴があります。

  • 介護費用が含まれていない
  • 住居費が持家を前提として約1万4000円で計算されている
  • ライフスタイルを充実させるための出費（趣味や旅行など）が含まれていません

よってこの2000万円は、あくまでも「最低限の生活費」と捉え、必要に応じて上乗せで老後資金を準備していく必要がありそうです。