増加しているiDeco(個人型確定拠出年金)の加入者数は?
はじめの厚生年金の分布で見たとおり、年金がひと月25万円以上貰える人は少ないのが現状です。住居や介護・病気といった可能性をみても、ひと月25万円以上貰えるから安心とは言えません。
いざ老後となれば、お金がないことは大きな不安となります。「病気をしたらどうしよう。もし介護が必要になったら…」と不安になりすぎるのもよくありませんよね。老後費用については、身動きが取りやすい現役世代のうちから準備しておくといいでしょう。
とはいえ30~50代では、教育費や住宅ローン、車のローンや維持費などに大金がかかるという人も多いでしょう。現役世代で老後資金を貯めるのに始めやすいものとして、たとえば「iDeco(個人型確定拠出年金)」があります。
「iDeco(個人型確定拠出年金)」とは、加入者が定期預金や保険、投資信託などの金融商品から自分で選び、毎月一定額を積み立てて年金を作るもの。60歳以降に年金、もしくは一時金で受け取ることができます。
国民年金基金連合会が2021年8月2日に発表した「iDeCo(個人型確定拠出年金)」の「業務状況」内「iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数等について」によると、2021年6月時点での加入者は以下の通り。
iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者の推移
- 2021年4月時点:198万279⼈(うち新規加⼊者4万8600⼈)
- 2021年5月時点:201万4505⼈(うち新規加⼊者4万194⼈)
- 2021年6月時点:205万9289⼈(うち新規加⼊者5万1086⼈)
2021年4月時点~6月時点の期間では、毎月4~5万人程度加入者が増えています。
このように自分で年金を作るのも、老後資金を準備する方法の一つです。「iDeco(個人型確定拠出年金)」は掛け金が原則全額所得控除をされるなどのメリットもあるので、メリット・デメリットを洗い出して検討してみるのも良いでしょう。さまざまな方法を考えて、早い内から老後資金を準備してくださいね。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融審議会「「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省提出資料」
- 国民年金基金連合会「業務状況」
- iDecoナビ(個人型確定拠出年金ナビ)「個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」とは?」
宮野 茉莉子