注意したい!「年金の時効」は5年

はじめに確認した通り、年金の受給は申請制です。年金の時効は5年となっており、請求の手続きを行わなければ、本来貰えるはずであった年金も受給できません。

「大切な年金を5年間も手続きしないなんて、自分はやらない」と思われるかもしれません。注意したいのが、今は年金の受け取り方が多様化していることです。

たとえば、年金には「繰り下げ受給」があります。これは国民年金や厚生年金の支給を66歳~70歳まで遅らせるもの。繰下げ期間の1ヶ月あたり0.7%、最大で42%年金額が増額され、その増額率は一生変わりません。人生100年時代を前に、利用したいと考える人も増えそうですね。

ただし繰り下げ受給をするには、「老齢基礎年金の権利発生から1年経過した日より後」に、「老齢基礎年金・老齢厚生年金支給繰下げ請求書」を提出する必要があります。原則65歳で老齢基礎年金の権利が発生するので、66歳になってから繰下げ請求書を出す必要があるのです。これを忘れたままでは、時効になってしまうので注意が必要です。