「IR関連」という言葉を最近、よく耳にしませんか?

IRとはIntegrated Resortの頭文字をとったもので、統合型リゾート施設のことです。最近注目されている理由は、国会でIRに関する法案が可決したためですが、筆者の回りでは、IRと言うと投資家向け広報を指すインベスター・リレーションを思い浮かべる人のほうがまだ多いという印象です。

今回は、IRという「まだ手垢が付いていない」投資テーマについて、以下の3つの記事から、じっくりと考えてみたいと思います。

IR関連の取り組みは始まったばかり

2016年12月15日、国会で「統合型リゾート(IR)整備推進法案」が成立しました。IRを構成するカジノ、ホテル、レストラン、映画館、劇場、国際会議場、シッピングモールなどが一体となった大規模施設の整備を政府に促す内容の法案です。

ただし、収益源の中心がカジノであるため、この法案は「カジノ法案」とも呼ばれています。そこで「ギャンブル依存症対策」が十分に施されるのかが注目されるところです。いずれにせよ、今後さまざまな法整備を進めていく中で、広い視点での議論が行われることを期待したいところです。

出所:すぐに「カジノ解禁」ではない? 統合型リゾート整備推進法をめぐる課題(投信1)

どこが潤うのか

では、IR施設の建設や運営が本格化すると、誰が恩恵を受けるのでしょうか?

建設を請け負うゼネコンが受注増で潤うことは容易に想像ができますが、運営開始後は、カジノ事業者やカジノ関連設備メーカーも収益拡大が期待できそうです。

ちなみに、以下の記事によると、IR施設の先進国であるアメリカのカジノ事業者の収入は、カジノ収入(ゲーミング収入)以外にも、部屋代、飲食代、ショービジネスなど多角化が進んでいるとのことです。