株式市場の振り返り-日経平均株価は年初来高値の更新後に下落基調強める

2016年12月21日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,444円(▲50円、▲0.3%)  反落
  • TOPIX 1,544.9(▲7.4、▲0.5%)  反落
  • 東証マザーズ総合指数 918.5(▲9.7、▲1.1%)  反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:471、値下がり銘柄数:1,417、変わらず:113
  • 値上がり業種数:5、値下がり業種数:28

東証1部の出来高は21億249万株、売買代金は2兆4,195億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。商いは高水準とは言い難いですが、それでも、この時期としては例年より多めです。今年も残り8日(営業日ベース)となっても、相応の市場参加者がいるということでしょうか。

そのような状況で、NY市場の上昇等を受けた日経平均株価は、朝方から高く始まり、前場で一時は年初来高値を更新しました。しかし、後場から利食い売りに押される形で軟調となり、最後は小幅下落で終わっています。やはり、20,000円台の到達はそう簡単ではないのでしょうか、少し気になる動きです。なお、TOPIXも一時は年初来高値を更新しました。

東証マザーズ総合指数は見せ場なく反落、商いは依然低調のまま

東証マザーズの出来高は4,757万株、売買代金960億円となり、前日に比べて小幅増加となりました。ただ、水準は高くなく、個人投資家のリスクオンモードはまだ遠いようです。

そうした中で、総合指数は反落となり、年内の900ポイント維持が微妙な状況となりました。新興市場は、早期に新興市場を盛り上げる物色テーマの登場が待たれますが、年内は難しいかもしれません。

日立建機が復活の高値更新、半導体製造装置メーカーも連日の高値

個別銘柄では、NEC(6701)、富士通(6702)、船井電機(6839)などの電機株が大幅下落となり、オリンパス(7733)は急落となりました。

また、マツダ(7261)や富士重工(7270)などの自動車株も安く推移し、キーエンス(6861)が大幅反落となっています。さらに小売株では、三越伊勢丹ホールディングス(3099)など百貨店株が値を下げて引けました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が年初来高値を更新し、アドバンテスト(6857)が値を飛ばして、東京エレクトロン(8035)とともに連日の高値更新となりました。

また、日立建機(6305)が大幅上昇となり、7日ぶりに年初来高値を付けています。一旦は減退したと見られた建機株ですが、その勢いはまだ続いているような印象があります。

新興市場では、そーせいグループ(4565)、窪田製薬ホールディングス(4596)、サンバイオ(4592)など医療バイオ関連の主力銘柄が大幅下落となりました。また、ユーザベース(3966)が大きく値を下げ、Gunosy(6047)やJストリーム(4308)も下落して引けています。

一方、忘年会シーズン後半の追い込みが期待される串カツ田中(3547)は小幅上昇となりました。

 

青山 諭志