60代になったときの自分予想図を描けていますか
近年、国としても預金から資産運用への流れを後押ししているように、私たちが、親・祖父母世代と同じように銀行預金だけで老後を迎えるというのは厳しい時代だと言えます。
中には、「そうは言ってもとくに贅沢をせず、食費や交際費も減れば現役中より収入が少なくなってもつつましく暮らしていけるんじゃないか?」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
もちろんその可能性もありますが、今後も少子高齢化が進み、国民一人一人の社会保障負担が大きくなる状況を考えると、そうは言っていられないかもしれません。
例えば、「年金が減る」と想定している人は少なくないかと思いますが、「年金が減る」上に「消費税が増える」となるとどうでしょうか。
「年をとると病気がちになる」というイメージは一般的にあるかと思いますが、「病気がちになる」うえに「毎月の健康保険料が増えて、自己負担割合が増える」となるとどうでしょうか。
どちらも「手取り収入が減り、支出単価が上がる」という例えですが、今後はどちらかというと「今の生活を送る前提条件が厳しい方に変わる可能性」が高いと思います。
とはいえ、若い時に「60代になった自分」をイメージするのは難しいものです。
老後も気持ちにゆとりを持って過ごしたいという方は、一度マネーセミナーなどに参加してお金のプロと一緒に考えてみるもの良いのではないでしょうか。
参考資料
- 経済産業省「年表から見る経済産業統計」
- 厚生労働省「平成23年版厚生労働白書 第1部 社会保障の検証と展望~国民皆保険・皆年金制度実現から半世紀~」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯) 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」
- LIMO「65歳以上の無職世帯「老後の貯蓄」平均いくらか」熊谷良子
尾崎 絵実