新型コロナウィルスの猛威が未だに収まらない中、地域によって解除されては発令される緊急事態宣言で、在宅時間がさらに増えたという人もいらっしゃるかもしれません。
しかしそんな中でも、在宅勤務ができない役所や保健所などで勤務する人の中には、「過労死ライン」と呼ばれる100時間超の時間外労働を強いられている状況が未だに続いている自治体もあるようです。
エッセンシャルワーカーとして、第一線に立ちハードなイメージもある「公務員」ですが、待遇面は「それに見合ったものを受け取っている」と、安定した収入をイメージされている人も多いのではないでしょうか。
私は以前、生命保険会社に勤務し数多くのお金の相談を受けてきました。今回はその経験もふまえ、公務員の「退職金事情」についてみていきたいと思います。
国家公務員の退職金はいくら?
まずは国家公務員の退職金から見ていきます。
内閣官房内閣人事局の「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」から、「退職理由別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額」を抜粋します。
常勤職員
- 定年:2090万6000円
- 応募認定:2588万1000円
- 自己都合:316万1000円
- その他:201万6000円
うち行政職俸給表(一)適用者
- 定年:2140万8000円
- 応募認定:2278万円
- 自己都合:362万7000円
- その他:265万8000円
退職事由が「定年」や早期退職制度に基づく「応募認定※」の場合、受け取る退職金は2000万円を超えてきていることがわかります。
※「応募認定」
「早期退職募集制度」に基づく退職を指します。
早期退職募集制度は、45歳以上(定年が60歳の場合)の職員が対象。職員の年齢別構成の適正化を通じて組織の活力を維持することなどが目的。2013年11月1日から本制度に基づく退職(応募認定退職)が可能となりました。参考:「早期退職募集制度について」内閣人事局