高い期待で登場したLINE株の今
2016年の新規上場株の中でも特に話題をさらったのがLINE(3938)でした。そこで、LINEの株価の推移が最近どうなっているのかを見てみましょう。
いかがでしょうか。上場後3か月ほどは上昇の気配を見せていましたが、最近は上値が重い展開が続いています。トランプラリーで株式市場は活況を呈していますが、どうも蚊帳の外に置かれているようです。
2016年12月16日の終値は3,995円と、4,000円を下回りました。チャートを見るとじり安基調が続いており、4,000円というこれまでの下値めどを切り下げていることが気がかりに思えます。
業績は良いが
2016年10月26日に発表された2016年12月期Q3累計(1-9月期)決算によれば、売上収益は対前年同期比+17%増、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は53億円の黒字と対前年同期の▲76億円から好転しています。
同社は業績予想を開示していませんが、一定の収益をしっかり出せる体質であることは示されています。しかし、投資家の高い期待をさらに高めるには至っていないということでしょうか。
公募価格3,300円を大幅に上回っていることは支えになる
仮に足元の業績が市場の期待に十分応えられていないとしても、株価が公募価格3,300円を大幅に上回っている間は、公募価格で投資してそのまま保有している株主の見切り売りの心配は少なくて済みそうです。
しかし、上場後に株主になった投資家も少なからずいると思います。そうした方々の多くにとって、現在の株価水準は含み損になっているのではないでしょうか。
LINEは、広告やスマートポータル事業でまだまだ事業機会を深掘りできるポジションにあるはずです。通期決算に期待したいと思います。
LIMO編集部
執筆者
LIMOニュース編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融や経済、投資、資産運用に関するニュースをはじめ、読者の皆様の「くらしとお金」にかかわる気になる情報について幅広く取り扱い、かみ砕いてわかりやすくお届けします。
LIMOニュース編集部のメンバーは、国内外大手金融機関勤務でファンドマネージャーや証券アナリスト経験者他、調査会社アナリスト、大手ファッション誌や雑誌の編集長経験者、地方自治体の年金業務担当経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどで構成されています。またコンテンツ管理においては、編集者だけではなく、書籍校閲やメディア運営の経験者などが携わっています。
LIMOニュース編集部で特徴的な点として挙げられるのが金融プロフェッショナル経験者が多いことです。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ30年、正確には367か月となります(2022年3月1日現在)。編集者には日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、AFPなどの資格保有者が複数在籍しており、生保関連業務経験者としては過去に保険募集人資格を保有していたメンバーもいます。日本株式、米国株式、投資信託、生命保険、つみたてNISA、iDeCo、国民年金、厚生年金、住宅ローンなどといったテーマに関しては踏み込んだ分析や考察をすることができます。
LIMOの沿革としましては、2015年にLIMOの前身である「投信1(トウシンワン)」として産声を上げました。そして2018年には、より多くの読者の方にお金に関する情報を発信したいという考えから、メディア名をLIFE&MONEYの造語として「LIMO(リーモ)」と変更しました。現在では月間ユニークユーザー数が500万人を超えるまでになりました(2022年6月30日現在)。今後もより多くの方に読んでいただけるニュースを発信していきたいと考えています。
「投信1」には、個人投資家向け金融経済メディアであった「Longine(ロンジン)」の執筆者であった証券アナリストやファンドマネージャー、ベンチャーキャピタリストとして長年の調査や運用経験を持つメンバーが中心に参画していました。Longineは、グループ内で新サービスを展開することとなり、多くの読者の声に惜しまれながらサービスは2020年3月に終了しました。Longine編集部メンバーの一部は引き続きLIMOニュース編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。
LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています。詳細はこちらをご覧ください。