秋のドラマも終盤に

筆者はそれほどどっぷりテレビを見る年齢ではありませんが、それでも「真田丸」を「軍師官兵衛」と同様に熱い思いで欠かさず見てきました。また、この秋、筆者の茶の間では特に「ドクターX ~外科医・大門未知子~(以下、ドクターX)、「逃げるは恥だか役に立つ」(以下、逃げ恥)が人気でした。

このうち「ドクターX」はシリーズものですので次回が期待できますが、「真田丸」「逃げ恥」は単発と思われます。続編やスピンオフを期待している方も多いのではないでしょうか。

高まるガッキー人気

職場でも火曜日は「逃げ恥に間に合うように帰宅する」という人が多かったように思います。そんな話をしている中年サラリーマンの方と同じ電車に乗り合わせたこともあります。

主演の新垣結衣さんは、今や中年おじさんの癒しの女神になりました。いずれにしても、仕事を切り上げて夜10時にはテレビの前に座るというのは、生活のリズムを保つ意味で良いことかもしれません。

実はトランプラリーで快走するテレビ株

さて、少し話は変わりますが、最近のトランプラリーで大いに気を吐いているのがテレビ局の株価です。銀行株などが急伸してあまり目立っていませんでしたが、実は良いパフォーマンスを上げています。

まずは「逃げ恥」のキー局であるTBSホールディングス(9401)[以下、TBS] の過去6か月の株価をTOPIXと比較してみましょう。青がTBS株、赤がTOPIXです。

TBS株価とTOPIXの過去6か月間の推移

トランプラリーで日経平均やTOPIXが大きく上昇したという実感をお持ちの方は多いと思いますが、ご覧のようにTBS株は秋からこうした株価指数を大きく上回って推移しています。

この秋のTBSの最大の話題は「逃げ恥」の成功でしょう。TBSの株価もこの恩恵を受けているようです。

TBS株はテレビ株の中で「逃げ」勝ちしたのか?

では次に、過去半年間でTBS株が民放キー局の中で圧倒的に勝ったのか、「逃げ」勝ちしたのか確認してみましょう。

次のグラフは、TBSが青、日本テレビホールディングス(9404)が赤、テレビ朝日ホールディングス(9409)が緑、フジ・メディア・ホールディングス(4676)がオレンジ色です。

東京キー局4社の過去6か月間の株価推移

いかがでしょうか。

実は過去6か月のベストパフォーマーはテレビ朝日ホールディングス、次いでフジ・メディア・ホールディングスでした。TBSは第3位、最後が日本テレビホールディングスです。テレビ朝日ホールディングスの「ドクターX」「相棒」強しです。

しかし、ごく最近だけを見るとTBSの株価以外は頭打ちになっていることがわかります。かつて「ドラマのTBS」と言われたTBSが、幅広い世代に支持されるコメディドラマでしっかり実績を出したことが評価されているのでしょうか。

「逃げ恥」の今後だけでなく、新春の新番組にも期待したいところです。ちなみに、筆者はTBSの日曜劇場「IQ246〜華麗なる事件簿〜」はなかなかのチャレンジだったと思って密かに評価したいと思っています。

 

LIMO編集部