70歳以上「無職世帯」と「働く世帯」の貯蓄事情
ここからは、「70歳以上世帯」に絞って、世帯主の就業有無で貯蓄事情がどのように違うかを見ていきましょう。
同調査の第8-10表より「70歳以上の者がいる世帯」から、各属性ごとのデータを抜粋していきます。
まずは、「世帯主が70歳以上の世帯」全体の貯蓄のすがたからご覧ください。
「世帯主が70歳以上の世帯」(二人以上の世帯)
- 世帯主の平均年齢:76.7歳
- 年間収入:441 万円
貯蓄:2259万円
金融機関・・・2250万円
- 通貨性預貯金・・・642万円
- 定期性預貯金・・・882万円
- 生命保険など…392万円
- 有価証券・・・334万円
金融機関外・・・9万円
負債:…86万円
うち「土地・住宅のための負債」…66万円
世帯主が70歳以上世帯の平均貯蓄額は、さきほどのグラフの65歳以上(二人以上世帯)の貯蓄平均額を65万円下回っていますが、2000万円のラインは超えていますね。
では、この貯蓄事情は世帯主の就業有無によってどのくらい差があるでしょうか。そこで、「世帯主が無職世帯」と「世帯主が有職世帯」に分けて見ていきます。
「70歳以上・世帯主が無職世帯」(二人以上の世帯)
- 世帯主の平均年齢:77.3歳
- 年間収入: 389万円
貯蓄:2199万円
金融機関・・・2189万円
- 通貨性預貯金・・・600万円
- 定期性預貯金・・・883万円
- 生命保険など…373万円
- 有価証券・・・333万円
金融機関外・・・10万円
負債:64万円
うち「土地・住宅のための負債」…46万円
「70歳以上・世帯主が有業世帯」(二人以上の世帯)
カッコ内は、「70歳以上の者がいる世帯(世帯主が70歳以上、無職世帯)」の平均です。
世帯主の平均年齢:74.0歳
年間収入:657万円
貯蓄:2515万円
金融機関・・・2508万円
- 通貨性預貯金・・・816万円
- 定期性預貯金・・・878万円
- 生命保険など…474万円
- 有価証券・・・340万円
金融機関外・・・7万円
負債:180万円
うち「土地・住宅のための負債」…148万円
「無職世帯」と「働く世帯」で、貯蓄額はどう変わる?
70歳以上の世帯の、世帯主が有業世帯・無職世帯の貯蓄平均額を単純比較すると、有業世帯のほうが316万円上回る結果となりました。