あとは、無料でも接種しない、という人に接種してもらうためにどうするか。上記のように強制は難しいでしょうから、インセンティブを考える必要があります。「接種したら1万円贈呈します」といった選択肢は考えられますね。その場合には、すでに接種した人にも1万円贈呈することが公平でしょう。
周囲の人が自衛のために、「私と飲みに行きたいなら、接種証明書を見せて」と言えば良いのかもしれませんが、「新型コロナを気にしないから接種していない人々」が集まって飲み、感染し、それを翌日職場で広める、といったリスクは排除できないでしょう。
そうだとすれば、居酒屋に規制してもらうしかないのかもしれませんね。行政から居酒屋に対して「酒を出すな」とか「夜は8時で閉店しろ」とか言うのをやめて、「接種証明書のない客には酒を飲ませるな」という規制に変更するのです。
それなら、居酒屋としても受け入れやすい規制でしょうし、多くの人に接種のインセンティブを与えることができそうです。あとは、居酒屋だけなのか一般の飲食店やカラオケ店も含めるのか、といった議論でしょうね。
規制ではなく、居酒屋等が自主的に「接種した人はアルコール2割引」といったルールを設けてくれれば、それも有効かもしれませんね。観光地等々、新型コロナに苦しめられた企業の多くがそうした工夫をすれば、接種する人が増えるかもしれません。期待しましょう。
本稿は、以上ですが、最後に新型コロナと闘っている医療関係者等々に敬意と感謝の念を表したいと思います。
なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。
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塚崎 公義