副反応を怖がる人には、政府が積極的に情報を提供すべきだと筆者は考えています。「接種した人に占める副反応の割合と罹患者の割合」「接種していない人に占める罹患者の割合」を示して比べてもらうだけでも、意味はあるでしょう。それでも怖がって接種を拒む人はいるでしょうし、それは仕方のないことなのかもしれませんが。
ワクチンの必要性を感じない人に打ってほしい
本稿が論じたいのは、副反応は怖くないけれど、新型コロナも怖くないので、ワクチンの必要性を感じない、という人々についてです。たとえば毎晩居酒屋で飲み歩いている人の中には、そうした人も多いでしょう。
そうした人が、自分で新型コロナに罹患するリスクをどう考えるかは自由ですが、そうした人が罹患すると自分が苦しむのみならず、周囲を罹患させてしまう可能性があるわけです。それは周囲の人々にとって大いに問題でしょう。周囲の人々を罹患させないために、そうした人々にこそワクチンを接種してほしい、というのが筆者の期待です。
新型コロナへの感染を恐れて積極的にワクチンの接種を受ける人は、行動も慎重でしょうから罹患する確率も他人に罹患させる確率も低いわけで、そうした人よりもむしろ打ちたくない人に優先的に打ってもらいたいほどです。
その意味では、今次ワクチンが無料であるのは大変意味があることだと思います。「金を払ってまでワクチンを打つ必要は感じないが、無料なら打っても良い」と考える人が接種するかもしれないからです。