社外での出向起業の事例も
次にNTTコミュニケーションズ(NTT Com)の事例。同社では20周年を機に「企業理念検討プロジェクト」を立ち上げているそうです。公募で集まった約100人のプロジェクトメンバーが、会社の未来づくりの指針となる企業理念を検討中とのこと。
また、社内起業から出向起業となった事例もあるそうです。同社ヒューマンリソース部部長の発言から。
「社内ビジネスコンテストから起業したものの、社内だと窮屈で、スピードや人材が追いつかない。ということで、社外に出て出向起業という形で、経産省のサポートをいただきながら代表取締役CEOをやっている社員もいる」。
NTTグループというと、一般的には古い日本型企業の代表で“保守的/硬直的"というイメージがありますが、“越境"にもかなり積極的に取り組んでいるようです。
この背景にあるのが、現在のNTTグループ中期経営戦略「Your Value Partner 2025」。
これは、B2B2Xモデル推進を掲げたもので、情報のデジタル化、IoT、AIといった社会的・技術的な流れのなかで、B2B2Xモデルを加速させていくというものです。
NTTの社長インタビューなどを読むと、“Smart World実現への貢献"が強調されていますし、やはり相当にGAFAを意識しているようです。社会課題解決を事業の主軸におくデジタル・ソリューション企業は、その人材活用において“越境"が欠かせないワードということのようですね。