経産省の考える”越境”と企業人材育成

働き方において“越境"が注目されている背景には、政府の意向もあります。たとえば経済産業省では、「越境学習によるVUCA時代の企業人材育成」というホームページを立ち上げています。VUCAとは“予測不可能"という意です。

ホームページから引用します。

「正解の無い中で自ら課題を発見して解をつくり出し、事業を創造・変革していくことが求められます。イノベーションに必要な、従来のビジネスを深化させつつ、その延長線上ではない新たな事業の探索も行う“両利きの経営"を、どうしたら実現できるのでしょうか」

経産省は、一人ひとりの「キャリア自律」が求められる現在、「越境学習」が重要だと提言しています。経産省の定義では、越境学習とはビジネスパーソンが所属する組織の枠を越え(越境)学ぶことであり、「知の探索」によるイノベーションや、自己の価値観や想いを再確認する内省の効果が期待されるとしています。

キーワードとしては「社会課題の現場(例:NPOへの越境)」「価値観の摩擦から学ぶ」「多様なステークホルダーとの関係構築」などがあげられています。

要は「リカレント教育」の重要性ということですね。リカレント教育とは生涯にわたって教育と就労のサイクルを繰り返す教育制度。実は昨年末の経産省「DXレポート2」でも、DX推進に必要な要素として、リカレント教育がジョブ型雇用と並んであげられています。