2003年から2018年までの15年間で、退職金は700万円ほど減少していることが分かります。
一昨年(2019年)には「老後2000万円問題」も大きく取り上げられたばかり。退職金を老後生活の支えとして考えている人は多く、想定外の退職金の減少はなるべく避けたいものです。
まずは、ご自身の勤務先の退職金制度について、人事や総務に問い合わせて現状を把握してみるといいかもしれませんね。
まとめにかえて
今回は「会社員の退職金事情」について見てきました。なかには、今後の退職金制度のあり方に不安を覚えた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし一方で、働き方の多様化にともない企業型確定拠出年金(企業型DC)など新しい仕組みを導入する企業も増えてきています。
企業型DCは企業が掛金を拠出し、従業員がそれを自己責任で運用します。つまり、運用成績によっては退職時にもらえる金額が増える可能性も秘めているといえるでしょう。
時代は「退職金をもらえるまで待つ」というスタイルから、自分で資産形成をする時代に変わりつつあります。
ぜひ一度、お金の専門家に将来の資産形成について相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 熊谷良子「いまどき「フツーの会社員」が退職金をアテにしづらい訳」(LIMO)
- 日本経済団体連合会「2018年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」
- 厚生労働省「平成30年(2018年)就労条件総合調査 結果の概況」
鶴田 綾