定年退職前50代「貯金はいくらあるのがふつうか」
では本題に入りましょう。前項では老後に必要な金額は2000万円、あるいはもっと必要となる可能性があることをお伝えしました。果たして、定年退職前の50代、その準備はできているのでしょうか。
それでは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和２年）」の各種分類別データより、50代夫婦の貯金額がいくらか見ていきましょう。
金融資産保有額（金融資産を保有していない世帯を含む）
50歳代・二人以上世帯
平均：1684万円
中央値：800万円
平均と中央値の違いですが、平均値は一部の極端に大きい、あるいは小さい値に影響される傾向がある一方で、中央値は貯蓄額を少ない順、あるいは大きい順に並べたとき、全体の真ん中にくる人の値をを指します。
よって、平均値より中央値の800万円のほうが実態を反映しているといえます。
ただ、いずれにしても、中央値、平均値ともに2000万円には届いておらず、もうすぐ老後生活のスタートラインに立とうとしている50代にとっては、少々心配な貯金額であることは間違いなさそうです。
