新型コロナ第4波により、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を取る自治体が相次いでいます。飲食店にはアルコール類の提供を行わないよう要請されていることもあり、宅飲みやオンライン飲み会をする機会が増えたという方もいるでしょう。

気分を明るくしてストレス解消にもなるお酒ですが、度を越すアルコール摂取は、悲劇や崩壊を招きかねません。飲酒に絡む過去の事件や事故の例や厚生労働省による適度な酒量の目安などを見ながら、お酒との付き合い方について考えてみましょう。

泥酔が招いた悲惨な事件

アルコールの飲み過ぎで泥酔し、悲惨な事件や事故へと発展したケースも少なくありません。その中には、自宅で飲んでいて発生したものもあります。

特に新型コロナウイルスで宅飲みが増えた昨年から今年にかけては、自宅で飲んでいてお酒やおつまみが足りなくなり、車で買い足しに行き飲酒運転で検挙されるケースも増えています。また、深酒をして翌朝の出勤中に事故を起こすといったケースもあるようです。

9歳の甥を窒息死させた!? 飲酒・泥酔で起きた事故

■2020年11月、千葉県成田市で、酒を飲んでいたにもかかわらず「つまみを買いに」車を運転していた男性が、ワゴン車に激突。8人が死傷する大事故が起きています。

飲酒運転で事故を起こした場合には、免責事由に該当するため、加害者は「自損事故保険」も「車両保険」も受け取ることができません。これは、たとえアルコール濃度が1リットル中0.15mg未満の酒気帯び運転だったとしても同じことです。お酒を飲んだら絶対ハンドルを握ってはいけません。

■2021年2月、三重県鈴鹿市で、寝ていた9歳の甥の上に酔っぱらった状態で伯父が覆いかぶさり、窒息死させた事件がありました。酔いが覚め、甥を自分が押し潰したと自覚したとき、後悔してもしきれない気持ちでいっぱいになったのではないでしょうか。

■2021年3月、路上に泥酔状態で眠っていた男性を埼玉県越谷署が保護したものの、保護室で死亡しています。1人暮らしで宅飲みやオンライン飲みをする場合には、何か起きても気付かれないままになる恐れもあります。くれぐれも酒量には注意したいものですね。

アルコール絡みの犯罪も

■2021年3月、青森県十和田市で、妻がパン切り包丁で夫を殺害した事件がありました。過去にも2人は、お酒を飲んで2回ほど警察沙汰になっていたようです。アルコールを飲むと感情が高ぶるという人は酒量を自制することが第一ですが、周囲も飲み過ぎを止めるように注意する必要があるでしょう。

■2020年10月、群馬県みどり市の市道で、飲酒運転の車が対向車線を走行してきた車と起こした接触事故にはウラがありました。マッチングアプリで知り合った男性をそそのかして飲酒運転をさせ、事故を起こさせたというショッキングな内容です。

男性に飲酒させた女性と対向車線の車の運転手、同乗者の3人は知り合いで、飲酒運転をネタに男性から65万円を脅し取った疑いで逮捕されました。こうした悪質な例は多くないかもしれませんが、どんな場合でも、たとえすすめられても、飲酒運転は絶対にしてはいけません。

オンライン飲み会で依存症に?

自宅で飲むなら、帰宅の心配もないし、危険なこともないように思います。しかし、「終電や代行のことを考えなくていい」「しんどくなったら、すぐに寝ればいい」といった安心感から、ついつい飲み過ぎてしまうことも多いようです。

飲食店での飲み会であれば、1次会だけで帰るとか閉店時間で切り上げるといったきっかけがあります。これに対し、オンラインの場合はダラダラと飲み続けてしまうことも…。そのため、知らず知らずのうちにアルコール依存症の入り口に立っている可能性があることが懸念されています。

日本人の適度な酒量とは

厚生労働省によると、「通常のアルコール代謝能を有する日本人においては“節度ある適度な飲酒”として、1日平均純アルコール量で約20g程度」とされています。また、欧米人や日本人男性を対象とした研究でもっとも死亡率が低いとされたのは、1日あたりの純アルコール量が男性で10~19g、女性で9gです。

この純アルコール量20gとはどれぐらいの量を指すかというと、アルコール度数が5%のビールの場合は500ml、アルコール度数が43%のブランデーやウイスキーの場合は60mlとなります。

酒量を抑えて泥酔しにくい飲み方を

厚生労働省が発表している「日本人の適度な酒量」を知って、「思っていたより量が少ない!」と思った人も多いのではないでしょうか? ですが、自分の健康のためにも、前述のような事故を起こさないためにも、適度な飲み方をしたいものですね。

そこで、筆者のまわりにいるアルコールが大好きな人たちに「酒量を抑えて泥酔しにくい飲み方」を聞いてみました。みなさんが心がけていることに共通するものはあるでしょうか。

  • 「ほろ酔いする量」を覚えておき、その量までしか買わない。ストックしない。
  • 「何時まで飲むか」を最初に決めて、ダラダラと飲む時間が増えるのを防ぐ。
  • ご飯を食べてから、もしくは食べながら飲み、空腹時の飲酒をせずに悪酔いを防ぐ。
  • おつまみを準備し、アルコールだけがカラダに入らないようにする。
  • これ以上は飲みすぎだと思ったら、何が入っているかわからない容器に変えて、アルコールではないものを飲む。
  • 嫌なことがあったときやグチを言いたいときは、つい酒量が増えていることが多く、同じような状態になったら、またお酒を飲みたくなることが多い。嫌なことがあったときやグチを言いたいときには、お酒を飲まずにリモートで話すか、早寝するのがおすすめ。

おわりに

オンライン飲み会が広まった今、外出先で飲酒していたときよりも、自分自身で酒量にブレーキをかけたり泥酔しない工夫をしたりすることが求められています。適度なアルコール摂取を心がけながら、楽しくお酒を楽しみたいものですね。

参考資料

山内 良子