ただし、全く流行に左右されないわけでもありません。モーニング娘。やAKB48が人気を集めた1990年代後半から2010年頃は「歌手・タレント」がトップ5に入る年も多く、世間を賑わす女性アイドルの登場で華やかな芸能界に憧れる女の子は一定数いるようです。
このように、男の子はスポーツ選手が上位にランクインしやすく、女の子は長年同じ職種が上位を占めることが多いのですが、2020年は過去とは異なる結果が出ています。
「会社員」が小学校3〜6年生男児の1位に
これまで約30年にわたり保育園・幼稚園および小学1~6年生という幼児、児童を対象にしてきた第一生命株式会社の「大人になったらなりたいもの」ですが、第32回となった昨年はコロナ禍によりアンケート方式をインターネットに変更。
対象も小学3年生から6年生、中学生、高校生とし(全国の小学生・中学生・高校生計3,000人)、「小学生」と「中学生」「高校生」の3部門構成になりました。
幼児や低学年が除かれたこともありますが、小学生男児の1位になったのは「会社員」でした。会社員が1位になるのは初めてのことであると同時に、女児でも4位にランクイン。子どもにとって漠然としたイメージのある会社員ですが、親の在宅ワークを身近に見て、働き方をリアルに感じ取ったのかもしれません。
また、男児の2位になった「YouTuber・動画投稿者」、4位の「ゲーム制作」のように、子どもに人気のある分野はもちろんのこと、「ITエンジニア・プログラマー」(10位)のような専門職もトップ10にランクインしていることが目を引きます。
一方、女児では10年近く毎年ランクインしていた「デザイナー」が2020年では姿を消しました。外出が激減したりショッピングセンター等に出かけて洋服選びをする機会が減ったことも影響していると考えられます。