バランスよい対策ができているのは「地方移住を検討している人」
地方都市移住の意向と資産運用の関係も調べてみました。
【表2】を見てみると、地方都市移住を検討している人、検討したがあきらめた人の特徴は、持っている資産の延命策を「特に考えていない」との回答が少ないことです。
すなわち、生活費削減、勤労継続、資産運用の3つの対策のどれかを選ぼうとする比率が高いことを示しています。
逆に、移住を考えていない人は資産運用も視野に入っていないようです。
また、移住した人は長く働くことのウエイトが低くなって、その分何も対策はないという比率が高くなっているのが特徴です。
アンケート調査の結果から、地方都市移住の持っている意味の一端を見てきましたが、地方都市移住を検討している人は、3つの対策にバランスが取れていること、そして実際に移住すると、もう資産の延命は図らなくてよくなり、その分、長く働く必要もなくなっているように窺えます。
地方都市移住が退職後の生活に大きな意味を持っていることがわかります。
合同会社フィンウェル研究所代表 野尻 哲史