「まさかの時」は突然訪れる!~お金の準備と年金知識~

総務省統計局の「家 計 調 査 報 告 家計収支編 2020年(令和2年)平均結果の概要」では、単身世帯(平均年齢58.5歳)の消費支出額は15万506円です。あくまでも目安額ではありますが、パートナーに先立たれた場合、遺された側はこの程度の生活費を1人で捻出していく必要があります。

仮に「夫婦ともに年金暮らしで、国民年金の受給者である夫が先に亡くなった」というケースであれば、妻は遺族基礎年金の支給対象ではありません。よって、相当な金額を、公的年金以外の収入、もしくは貯蓄の切り崩しに頼ることになります。

現役世代の私たちにとって、老後の生活は思いのほかに長くなるかもしれません。若いころからコツコツと資産形成を続けるとともに、夫婦の年金の加入状況を把握しておきましょう。

また、公的年金制度の「使えるしくみ」はぜひ積極的に検討したいものです。在職老齢年金を受給しながら働く、年金受給開始を繰下げて、もらえる年金額を増やす、といった裏ワザ的な選択肢もあります。

ただし、働き続けるには「気力と体力」が、繰下げ受給をするには「受給開始までの老後資金」が必要となります。いずれも一朝一夕で手に入るものではありません。

「まさかのとき」は突然訪れます。

備えあれば憂いなし。老後資金と年金に関する知識は、若いころから「蓄えて」おかれることをオススメします。

参考資料